Canon MP770 購入

 現在使っているhp deskjet 5551と利用状況にずれが生じてきたので、色々と考えた末にMP770を購入しました。ip4100Rも考えはしたのですが……品薄と高値安定だったのでつい(苦笑)

 購入の最大理由はバランスの良さ。CMYK4色でかなり高レベルの写真画質を達成し、カセット・背面給紙の方法を備え、スキャナもCCDモデルと使い勝手の良さが目立ちます。
ドキュメントには顔料黒インクがありますし、オマケではありますがCDレーベルダイレクトプリントとフィルムスキャナまで出来ます。
FAXとADFがついたMP790も魅力的でしたが、FAXは別にあるので価格面も考えて今回は見送り。

 またCanonはプリンタヘッドが保守部品として単体売りされています。いざインク詰まりを起こしても、予備さえ買っておけばすぐに直せるのは「使いたいときに限ってトラブル」の可能性を一つ減らせるわけで、これは大きいのではないでしょうか。
EPSONだとこれが致命的で……何個インクカートリッジを空にしたことか)

 他に魅力的だったのはEPSON PM-A900。オプションまで含めればまさに何でも出来る複合機。ただドキュメント印刷には向かないので「普段使い」にはどうだろう?というのはありますね。
その分写真画質を追求するならこれ以外にない、といえる強力なエンジンを積んではいます。スキャナ部分の出来も僅差ながらも一番いいかと。

 HPのPhotosmart27102610)はFAX機能も付いたお買い得型。ネットワークに標準対応なのもありがたいです。こちらはドキュメント印刷用顔料黒インクと写真印刷用フォトインクが排他使用なのが残念。海外モデルでは同時利用可能なモデルもあるのですが、構造上大きくなってしまうのが日本では採用されない理由でしょうか。
ドキュメント主体、と割り切れば前モデルのPSC2550(2450)も一つの完成型ですので、価格が安かったら選択肢に入れたいところですね。顔料黒インクの品質の高さは随一ですから。

 同じCanonMP370も考慮対象。何せ安い……15k前後で買える複合機としてはちょっと別格です。Mac OS Xに対応してはいませんが、インクコストも高くはないのでサブにはいいのではないでしょうか。
MP900は……微妙に仕様が古く、下位機種の770(790)が出来る自動両面プリントやカセット給紙がないのは正直弱いなぁ、と。

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 そんな理由で選んだMP770ですが、先に欠点を書きます。

▽大きい:呆れるほど大きいです。背面給紙のクリアランスもあったようですが、ip4100の上にCanoScan5200Fを置いた方がスペースを取らない、というのは正直どうかと……この辺は次期モデルに期待ですね。
とにかく置き場所をよく確認した方がいいでしょう。

▽汚れが目立つ:外装がかなり安っぽいのに合わせて指紋が目立つ仕上げなのでちょっと困りもの。見た目は悪くないのですがラフに扱うとすぐに汚れが目立つように……

▽スタンバイからの復帰が遅い:コピー機利用をしようと思うと1分近く待たされてようやく印刷に入ります。スタンバイモードは設定で変更出来ますが、ちょっと待たせすぎかな。

▽カラー液晶がSTN:視認性はイマイチです。コピーなどのインタフェースとしてはこれでも十分ですが、ダイレクトプリントなどでのビューワとしてはかなり見劣りがします。

 以上です。逆に言えばこれだけです。

 プリンタ部分は前述の通りip4100と同等。今まで使っていたhp deskjet5551が敵うのはモノクロドキュメントのみ。それもインクの品質だけで速度についてはやはりMP770の方が速いです。
写真印刷も4色印刷としては極めて秀逸。もちろん同レベルの6色印刷には届かないのですが、それでも2-3年前のモデルと比較したら……いい勝負かも知れません。この辺は好みがはっきり出るので実際に印刷したもので確認した方がいいですけれどね。
サイレントモードは気持ち悪いくらいに静かです。静かすぎて印刷が終わったのがわからないのでうちでは切ってます(苦笑)

 スキャナ部分はCCDの並みレベル。厳密に測ると若干の歪みはありますが普通は気にならないレベルかな、と。原稿の取り込みなどに使えるか?と言われたら……もうちょっと上の専用機をどうぞ。
ハーフトーンやモアレなどについては及第点。初期のUSBスキャナ(600-1200dpi)あたりからでしたら改善されていると言っていいでしょう。

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 繰り返しになりますがバランスの良さがこのモデルの身上でしょう。どれをとっても一番では無いけれど苦手なものもない。メインでもサブでもこなせるので使いどころには事欠かないモデル、ですね。